「生」の重さ

先日、某バンドのメンバーさんが遠征中の事故で他界したと連絡が来た。19歳の若さだった…。
そのメンバーさんと直接的な関わりはないが、私がスタッフをしていたバンドとそのバンドさんとバンド同士で関係があって、時々うちのライブにも打ち上げにも顔を出してくれた方々だった。
ショックだった。亡くなったSさんは車から投げ出され頸椎断裂…。
どうしたら良いのか解らなかった。
参列したいけど、そこまで深い関係ではない私がいっても、他にもファンの子たちも集まるだろうしかえって御遺族の方々に御迷惑かなと思って…。でも、最後の彼をきちんと見送りたい気持ちもある。

そして一緒に乗っていたうちの1人Yさんは片腕切断。
ギタリストとして腕は命の次に大事なもの。それを失ってしまった彼は今何を思うのだろう…。これからという時なのに、これから彼は人生に絶望しか感じられなくなってしまうんじゃないかと…。
他の助かったメンバーさんも、すごい辛い。言葉にできない辛さ・悔しさ・自分に対しての憎しみ・悲しみ、色々なことが頭を過ぎるに違いない。Voさんの日記には
「こんな事なら半分分けて欲しかったよ 5人平等がよかった なんで俺は何ともないの」と綴っていた。きっと他の方々も同じ気持ちだと思う。

先月の終わりにも、某バンドのVoさんが事故にあい、意識不明の重態だった。今では意識も戻り、車椅子で病院内を移動できるまでに回復したから良かったものの…。
そして、バンドマンではないけど、数年前に知人を亡くした。
私より年上だったけど、私を信頼してくれてて何でも話してくれた。精神的に人より弱い部分のあった彼は私に色々相談してくれた。私も彼を助けてあげたいと思ったし強くあってほしいと思ってみんなで遊んだり、こまめに連絡をとりあっていた。
そんな彼が、ある日突然何の前触れもなく他界してしまった…。自宅の風呂場で手首を切っての自殺だった。
私は彼を救ってあげることができなかった。ただその考えだけが頭から離れずどうしようもなかった…。でも、あとあと彼の日記の一番最後の日付の日に
「○○○さん（私の本名）、ありがとう」
とだけ記されていたそうだ。それを聞いた瞬間涙が止まらなかった。彼への申し訳ない気持ちと、やりきれない気持ち、そして命の大切さを教えてくれた感謝の気持ち。

もぉこれ以上周りの人を、大切な人を失いたくない。こんな辛い別れ方なんて二度としたくない。
みんな（私も含め）簡単に「死にたい」とかクチにするけど、死にたくないのに他界してしまった人もいる。その人達のことを考えたら、自ら命を絶つのも軽々しく「死」をクチにするのも良くない。
自分を必要としてくれる人が1人でもいるなら、生き続ける意味はある。何かやりたいことがないとか、掛け替えのないものや人を失っても、生きる意味を見つけるために生きればいいじゃない。
生きることの大切さ。これをみんなもっと考えるべきだと思う。
くだらない戦争とか、気晴らしとか、恨みや憎しみのために人の命を奪って良いだなんて誰がいった？どこにそんな決まりがある？
人生の足の引っ張り合いをして一体何が生まれる？
1つしかない命。1度しかない人生。1人しかいない自分。
もっともっと、「今」を大切に生きていこうよ…。

「愛は地球を救わない」
確かにそうかもしれない。
たとえ愛が地球を救わなくても自分の人生くらい自分で救え!!
ちっさいことで悩んでるヤツみたら悩めないくらい説教してやれ!!
死を選ぶことを勇気があるとかほざいてるヤツがいたら「生きる勇気」を叫んでやれ!!
死にたいとか言ってるヤツがいたら意地でも連れ戻してやれ!!

命がなくなってしまったら、何も始まらないんだからさ。
チャンスは自分で潰しちゃいけない…。